日本は豊かな国ですか? 浜松西高中等部 試験問題(平成31年度)


平成31年度の適性検査問題はこれまででもっとも平易だったのではないでしょうか。正直、ちょっと拍子抜けしてしまいました。「徳川家康」や「満月」を答えさせる問題がそれを象徴していましたね。




しかし、「作文問題」と「面接試験」は異彩を放っていました。適性検査と逆の方向。こちらは受験生の差がつくことになったと思います。




では、特徴をあげていきましょう。







<より易化した適性検査問題>




出題傾向は例年と変わらずでしたが、平易な問題が増えました。全国と比べると、易しい問題で構成される静岡県の公立中高一貫問題ですが、それがより一層易化しました。




きっと、できた感触をもったお子さんは多かったと思います。







<算数と理科の問題が目立つ>




問題量が多いだけでなく、資料や図が大きいせいなのか、視覚的に算数や理科の出題が目立っていましたね。しかし、問題自体の難度は高くありません。







<より広範囲から出題>




適性検査は国語、算数、理科、社会から出題されるだけではありません。音楽、家庭科、図工からも出題。図工は初出題?







<作文問題の要約と作文は難度高め>




作文問題の傾向は適性検査と同様に、例年と変わりませんでした。




今年は扱われた題材が齋藤孝さんの文章。だからとても読みやすかったと思います。




しかし、問題はそうはいきません。




問一は要約力が試される難問。答えやすそうですが、失点せず答えるには難しい問題。読み解く、まとめる、書くなど高い国語力が求められる問題でした。ここで差がつくはずです。




続いて問二の作文も難題でした。今年は作文を書く上での条件が三つも提示されました。これらをすべて守って書くには、聞かれていることにきちんと答える、すなわち高い読解力が問われました。これもいかに失点を防ぐかがカギ。ここでさらに差がつきます。







<難度が一気に上がったディベート型面接>




日本は豊かな国ですか?




この問いに対して答えられる小学生がどれだけいたでしょうか?発言する内容によってハッキリと差がつく問題です。




面接方法もこれまでになかった新しいタイプ。二つのグループに分かれて話し合う形式は過去に行われたこともありましたが、机の移動が許され、自由に発言する場も設けられたようです。静大附属浜松中に似ている難度が高い面接試験でした。




また、今回は「志願理由」を尋ねられました。不意を打たれたのか、うまく答えられない生徒が多かったようです。これが一番大事なんですけどね。







<合否の分かれ目>




今回のような入試では、「適性検査」で差がつきません。差がつくのは「作文問題」と「ディベート型面接」です(その前に内申点があります)。




かねてから浜松西高中等部の合否の分かれ目は「国語」と分析していましたが、今年はそれがより顕著に、鮮明になりました。







<来年受験を検討されている方へ>




浜松西高中等部受験を制するには、小学6年生であっても高校生レベルの文章読解力と作文力が問われると心得てください。




そのためには豊富な読書体験は欠かせません。まずは多くの言葉を知らないと答えられませんから。




それから算数の勉強です。




試験問題からみると算数は難しくありませんが、入学してからのことを考えると、算数力を鍛えておきたいです。難度が高い受験用算数の勉強は必要です。中学に入学すれば体系数学と呼ばれる独特の数学の授業が待っていますから。







最後に




話は大きくなりますが、日本の中高生に読解力が大きく欠如している事実が露わになった昨今、文科省はもちろんのこと、市教委すらも「国語の読解力」を身につけるために教育の舵を切ろうとしています。




”一に読解、二に読解、三、四が遊びで、五に数学”




と、名言を唱えた「AI vs 教科書が読めない子どもたち 」の著者である新井紀子さんが示されている通りです。浜松西高中等部の入試も読解問題中心へとシフトが入れ替わりつつあると踏むべきでしょう。












2019/01/18 Category | blog 



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