線形思考と非線形思考をご存知ですか?<前篇>
未就学児のお父さんやお母さんから「今、何をすればいいですか?」と問われたときに、私がよく使う言葉があります。
それは「線形思考と非線形思考」です。
今回はこのお話をしますね。
教育者ならばご存知の方もいらっしゃると思いますが、線形は論理、非線形は創造と解釈してください。
世間一般的に言うところの勉強は「線形思考」です。
例えば、
”なぜ北九州に工業が発展したのか。理由は筑豊炭田と中国と貿易するための港湾があったからです。”
”時速60キロで走る自動車と時速15キロで走る自転車では、どちらが目的地に早く着きますか?”
このように、これをするとどうなるのかのような因果関係を考えさせたり、二つの事柄を比べてどちらが有利かを考えさせたりすることです。
線形思考は学力を高める上でとても重要な思考方法ですが、これだけに偏る勉強をしていると、学力が伸びにくいのです。なぜなら頭打ちになるからです。
具体的な例で言えば、図形の応用問題が苦手な受験生。
論理的に考えることはできる、勉強を続ける努力もできる。しかし、図形応用問題になると解けない。解説を読めば、解法は理解できるけれど、その解法に気付ける方法がわかららない。
つまり思考が線形思考に偏りすぎていて、非線形思考が乏しい状態なのです。
図形はヒラメキが求められる問題です。ましてや応用問題になると創造力が必要になります。
非線形思考が乏しくならないようするために、お子さんが幼いうちから両方の思考ができるように育てたいですね。
まずはお父さん・お母さんが「線形思考と非線形思考を知ること」が第一歩になります。
次回は、後篇として「線形思考と非線形思考を身につけるための方法」についてお伝えします。お楽しみに。
2017/11/24 Category | blog
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