中学入試 国語入試問題はカタカナが増えている


時代の変化が早い。



中学受験の国語問題を解いているとそれが感じ取れます。



特に文章題。



文章題に使われている語句が「今」の言葉なのです。経済/社会用語、脳科学の専門用語、ビジネス用語などカタカナが多く、「今」を象徴しています。「今」は常に更新され、まるで次から次へと寄せてくる波のよう。国語の入試問題には、小学生が学校では教わらない、問題集にも出てこない現代用語のカタカナがどんどん押し寄せてきます。



国語は問題集を解けばよいと考えている方がいれば、早々にその考えを改めた方が良さそうです。3年前の問題集すら時代錯誤を感じる昨今です。現代社会と重ね合わせた学びが必要です。そもそも、教育とは、社会に出た時に生活していくための知識と知恵を身に付けるもの。だから昨今の国語入試問題で「今」が題材となるのは当然と考えることができます。そしてその「今」がどんどん変化しているのです。



国語の入試問題では、社会性を反映した出題傾向が始まっています。私は社会と重ねるためにも、授業中に必ず実例を入れるようにしています。最近では、メタバース、NFT、イフゼンプランニング、iPhone 13、デジタルファッション、フォトンなどを題材からつなげて説明しました。



話を聞く生徒たちの様子はというと、ものすごく興味を持って聞いてくれます。自慢げにお父さんお母さんに話す生徒や、塾の迎えに来たお父さんお母さんが帰りの車の中で「今日は先生どんな話をしてくれたの?」と聞いてくださる方も少なくないようです。お父さんお母さんも興味を持ってくださることはとても嬉しいですね。



国語の入試問題を解くために、実例を示すことが理解を深め、有用なものへと転化させます。変化が早い「今」に必要なのは、問題を解くためにカタカナ語を覚えるのではなく、実社会を生きている自分事として変化をとらえることだと思います。常に変化する時流を読み、自分も変化していくことが大事なのではないでしょうか?



※写真は令和三年度 静大附属浜松中 国語問題の一部。問題はリベラルアーツから始まり、グローバル化、AI、ホモ・サピエンス、グーグル、ディープマインド、アルファゼロ、シンギュラリティー、リスク、ネット、SNSと、カタカナ(英語)が並ぶ。








2021/11/08 Category | blog 



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