もしも中学生が「TED」と出会ったら

 最近、「大所高所から眺める」という言葉によく出会う。本、ポッドキャスト、ランチ会でも。日本実業界の父と敬われる渋沢栄一も「論語と算盤」のなかで「成果をあせっては大局を観ることを忘れ、目先の出来事にこだわってはわずかな成功に満足してしまう。かと思えば、それほどでもない失敗に落胆する」と自分自身を戒めているくだりがある。

 さて、友人から紹介されて以来ほぼ毎日観ている「TED」について感じていることや思っていることがある。
 「TED」は有名無名を問わず、世の中をよくしていくためのアイデアを持った人たちがそれを語る場。テクノロジー、アート、エデュケーション、スピリチュアルなど分野は多岐にわたり、その広さゆえに知らなかった世界を知れる面白さがあり、世界を良くする心のベクトルが他者に向けられたカッコよさがある。興奮しますね。講演者全員が世界や人類を大所高所から捉えている。「idea worth spreading」という副題もまたカッコいい。
 もしもTEDを10代の学生が毎日観続けたらどうなるだろうか?きっと大局観で何のために勉強するかを捉え、TEDと過ごす時間が彼らにとって有益なものになるだろう。特に中学生だが、未来について語る大人たちを観続けるのだから、将来に向けて希望が湧き、ワクワクせずにはいられなくなるはずだ。
 数学や英語の学習はもちろん大事だが、勉強することを大所高所から眺めることも必要だ。これができて、勉強することの意味が掴めるのではないだろうか。

 塾で生徒たちと一緒に「TED」を観る時間をつくろうか真剣に考え始めた。勉強することにもっともっと意味を込めたいのだ。

おススメ映像:
★リチャード・セント・ジョン「成功者だけが知る、8つの秘密!」
★エリザベス・ギルバート “創造性をはぐくむには”
★ダニエル・ピンク 「やる気に関する驚きの科学」

2012/05/22 Category | blog 



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