前編:文系派に有利 平成27年度静岡県公立高校入試

前編》
 平成27年度静岡県公立高校入試問題を解きました。問題を解いた分析結果ですが、大まかに見ると、難しくなったと言えます。なぜなら、この三年間続いた簡単だった出題傾向と比べると、答えにくくなったからです。そして、この変化の足取りは確かです。それでは、分析してみましょう。

 科目ごとに分析すると、例年と比べて難しくなったと感じたのは「数学」と「国語」です。

 数学については、私は今までが簡単すぎたと思っていますから、公立高校入試として考えた場合、これくらいの難度の高さを提示して標準レベルだと思います。だから、過去3年間相当の全国の高校入試問題を練習していれば、できるようになる問題です。決して難しすぎることはないですから心配はいりません。今年の数学問題は、従来の出題傾向を踏襲しつつ、難度が上がっただけと捉えていいと思います。
 国語は、思考を2ステップ、3ステップ深めさせる問いが三問出題されていて、ここが高得点をとれるかどうかの分岐点になっていたと思います。しかし普段から踏み込んで物事を捉える思考癖、すなわち論理力が高い生徒にとっては、今回の出題傾向も簡単に映ったことでしょう。反面、暗記中心で勉強しがちな生徒や物語偏重な読書習慣が身についている生徒には、かなり難しく感じられたのではないでしょうか。国語は点差が生じやすい出題でした。

 その他の「英語」、「社会」、「理科」は従来の出題傾向で比較的簡単でした。目立った点をあげれば、社会での「選択問題」の増加くらい。選択問題は、生徒がどんな思考で問題を解いているかがよくわかる問題。そそっかしい生徒はここで間違えてしまいます。きちんと問題文を読めるかどうかが問われていますからこのタイプの生徒さんはここがポイントになったかもしれません。しかし、読解力のある生徒ならばここも難なくこなしたことでしょう。

 次回は、高校入試の分析《後編》をお届けします。



2015/03/10 Category | blog 



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