高校入試の数学が難しい!?

 今年の高校入試問題の数学について、塾に批評を求めてこられる方が多いです。そんなに難しかったかなぁ?と思うようになり、もう一度問題を解き直してみました。

 ここ二年間の数学が簡単すぎたのだから、それらと比べると、今回は難しかったと思います。しかし、それだけで難易度を語ることは至近距離で物事を判断しているように感じます。公立高校の入試は、義務教育の学習指導内容であるため、「日本人として生きるために、中学生にどのような学力を身に付けさせなければならないのか」、といった俯瞰した観点から問題が作られるべきだと思います。中学生の教科書が大幅改訂を施した年の入試です。今までと同様の入試傾向が続くとは考えにくいと思いませんか。入試にあたって、今までよりも論理的難度を高めた問題や、ヒラメキが問われる問題などの練習に多くの時間を費やすべきだったと思います。特に浜松北高など進学校を受験する生徒は、パターン学習だけではなく、この練習が必要でした。

 奇しくも大学入試センター試験の平均点が大幅ダウンしていました。特に現代文。受験生にとっては想定外の出題に頭が真っ白になった学生もいたという話も聞かれます。そもそも大学の出口にあたる就職(社会)では「想定外の問題に取り組める人材」が求められているのですから、想定外の入試に精神面を欠かれては、大学への入学は夢で終わってしまいます。もっと早い時期から、タフな精神や柔軟なヒラメキを鍛練させ、大学入試を迎えるべきです。

 小学生の勉強は、パターン学習ではなく、点数至上主義でもない。学力が伸びる可能性をとことん高めるときです。そのために感性をピカピカに磨ける時間の使い方が必須だと思います。もっと、国語や算数で遊べる授業があっていいのではないだろうか。それが高校入試の数学やセンター試験の現代文を前にした時でも、難解なパズルを解くようなワクワクした気持ちで取り組めるようになると私は思います。

まなび研究所
www.manabikenkyusyo.com

2013/03/27 Category | blog 



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