浜松市学力調査が示す入試の出題傾向

 浜松市学力調査(12/2実施)の結果に肩を落としている親御さんが多いようです。
出題内容が大きく変わり、子供たちの思考が太刀打ちできなかったことがその理由。
 量をこなす勉強やスピードを競うこと、暗記するといった処理することに重心を置いた勉強ばかりしてきた生徒さんたちは、この厳しい結果にきっと戸惑っていること思います。勉強方法を変えなければなりませんね。

 気になる出題内容ですが、トレンド最先端の「思考力を問う問題」のオンパレード。算数や数学にいたっては、どの学年も単純な計算問題は皆無。文章を読ませる問題が中心でした。我が子は算数が得意だと思っていたのに、えっ!と、撃沈された親御さんもいらっしゃったと思います。しかし、これが現実であり、本当の学力です。

 現場に耳を傾けてみると、文章が読めない、何が書かれているのかわからない、意味がつかめず思考停止状態になる生徒が多かったという声が聞こえてきます。
 これは無視できないことですよね。つまり子供たちに考える力が不足していることを意味しています。勉強することは「暗記する」ではなく「理解する」ことです。
答案用紙の点数という体裁だけを整えることに執着してしまうと、子供も親も理解することよりも覚えること(処理すること)に活路を見出します。これが習慣となり、考えることをしない頭脳を作り上げていきます。これでは頭が柔らかい(頭が良い)とは言えません。

 今回のような出題傾向は、来年3月に行われる高校入試でも十分考えられます。実際には他府県では様変わりしているところも珍しくありません。
 対策は「考える環境を整えること」です。普段から考えることをしていかないと、いざ今回のようなテストの場で頭を使って考えようと思っても、思考力を鍛えられていないので考えることができません。日常生活が考える生活になっていることが学力向上の最短コースだと私は思います。

 ところで、本を読み、視点を増やし、考えるトレーニングを受け続けているまなび研究所の生徒たちの、浜松市学力調査の結果はどのくらいだったと思いますか。小学生も中学生も学校の平均点の3倍くらいの点数がありました(点数をつけない学校もあり。その場合は丸の数で判断)。そもそも私たちは点数は気にしていませんので、目安としてお伝えしておきますね。このテストの感想を子どもたちにたずねると、「面白かった」「楽しかった」と話してくれました。これでいい!と思いました。


2014/12/16 Category | blog 



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