通信簿(内申点)40以上の中学生が集まる学習空間
学校の枠を超え、学年も違う中学生たちが静かに机に向かう教室。浜松北高を目指す中学生をはじめ、浜松西高中等部や浜松日体中に通い、大学受験を視野に入れた中学生まで、一人ひとりが自分と向き合う時間と空間—これがまなび研究所の自主学習教室「自主学習Lab.」です。
25年という歳月をかけて育んできたこの空間には、ある種の「気」が流れています。通信簿40以上の生徒たちが集まり、互いを高め合う独特の雰囲気は、一朝一夕には作れません。
オンライン学習と教室での学習、どちらが良いかというご質問ですが、それぞれに特徴があります。
オンラインでは、移動時間がなく、自分のペースで質問できる利点があります。しかし、教室に来ることで得られる「目に見えない効果」は計り知れません。
例えば、中3のAくんは月に一度だけ教室に来て学習します。その日はコンサルティングを行い、私と一緒に取り組み方や時間管理の見直しをします。その一日の修正が、残りの一か月の家庭学習を変えるのです。
中3のBくんは毎週教室に来て「思い切り学習する」ことを自分に課しています。家では30分が限界だった集中力が、教室では90分持続するようになりました。彼の言葉を借りれば「自分の可能性の閾値(いきち)が広がった」そうです。
中3のCさんは週一回の参加で一週間のリズムを整えています。「水曜日の教室学習が、一週間の勉強のペースメーカーになっている」と話してくれました。
私は教室で机間巡視をしながら、時には生徒たちの様子を見守り、時には声をかけます。そして彼らの時間を管理します。この「見守られている安心感」と「適度な緊張感」のバランスが、自主学習空間の核心です。
「人は周りから影響を受ける生き物」です。先日、ある保護者から「うちの子は集中力がなくて…」と相談を受けました。私は「集中力がないのではなく、まだ自分の集中する環境や条件を見つけていないだけですよ」と答えました。実は、その生徒が初めて教室に来た日、周りの生徒たちの真剣な姿に圧倒されて「こんな風に勉強したことがなかった」と驚いていました。そして次第に、その空気に触れるうちに、自分なりの集中スタイルを見つけていったのです。
勉強のやり方は千差万別です。教室では様々な学習スタイルの生徒たちと出会えます。一人は暗記カードを使い、一人は図解ノートを作り、また一人は黙々と問題を解く—それぞれの「勉強の型」に触れることで、自分だけでは気づかなかった学習法を発見できるのです。
オンラインか教室か—正解はありません。しかし、時々でも教室に足を運び、この25年間脈々と続いてきた集中空間を体験してみてください。きっと、お子さんの中に新しい学びの扉が開くはずです。
2025/03/19 Category | blog
