【1/20付】意見を育てるニュース教室:高市総理の衆議院解散表明会見冒頭の動画を見て、それに対する考えと今後の展望について意見を述べる
「政治とは、言葉の戦いである」
そう言ったのは誰だったでしょうか。
しかし、まなび研究所にいる小学生たちを見ていると、言葉のさらに奥にある「意図」という名の刃(やいば)を、彼らは敏感に感じ取っているように思えます。
先日の「意見を育てるニュース教室」。担当の小川先生から届いた業務報告書を読みながら、私は思わず唸り声をあげてしまいました。そこには、大人が舌を巻くような、鋭く、そして残酷なほど本質を突く子どもたちの姿があったからです。
テーマは、1月19日に行われた高市総理の衆議院解散表明。「日本初の女性総理」「国民に信を問う」。メディアが華々しい言葉で飾り立てる中、教室の生徒たちは、その喧騒をどこか冷めた目、いや、「澄んだ目」で見つめていました。
ある生徒は言います。
「私は賛成。国民の意志で総理を選ぶという考えに賛同したから」(Sさん)
しかし、別の生徒は冷静に分析します。
「女性初の総理で人気が高い今だからこそ、選挙に勝てると踏んでいるんだと思う」(T君)
そして、私の背筋を伸ばさせたのは、この意見でした。
「総理になったばかりで、やるべきことがなされていない。中途半端な状態で解散するのは、国民の信用を得られないのではないか」(Iさん)
ここにあるのは「違和感」です。
「政策を選ぶ選挙」と言いながら、実際は「高い支持率を利用した選挙」ではないか。彼らは、大人の言葉の裏側にある「戦略」や「大人の事情」を、肌感覚で察知しています。
私は断言します。この「違和感」を持てることこそが、これからの時代を生き抜く、そして難関校の門をくぐるために最も必要な知性です。
浜松西高中等部や静岡大学附属中、あるいは浜松北高が求めているのは、教科書を暗記した生徒ではありません。与えられた情報を鵜呑みにせず、「なぜ?」「本当か?」「その背景には何がある?」と、自らの頭で問いを立てられる生徒です。
国語の指導において、私が最も重んじている「構造理解」。それは、文字(テキスト)の向こう側にある文脈(コンテキスト)を読む力です。
生徒たちは、誰一人として感情論で語っていません。「議席の過半数を取れるかはわからない」と、冷静な留保をつけている。これは、普段から本を読み、論理の構造を捉えるトレーニングを積んでいるからこそ発揮される「一次情報」としての意見です。
親御さんはよく、「うちの子は家で何も話さない」「ニュースなんて興味がない」と心配されます。
いいえ、違います。お子さんは、親御さんが思っている以上に、世界をよく見ています。大人たちが右往左往している間に、彼らは静かに、その澄んだ瞳で真実を見抜いています。
もし、お子さんが家で黙り込んでいたとしても、それは何も考えていないのではありません。自分の感じた「違和感」を、どう言葉にしていいか分からず、脳内で熟成させている時間なのです。
その沈黙を、どうか信じてあげてください。すぐに正解を出させようとせず、彼らが自分なりの言葉を紡ぎ出すまで、じっと待つ。それは、私たち大人ができる、祈りにも似た最も尊いサポートです。
まなび研究所が目指すのは、単なる志望校合格ではありません。社会の「構造」を見抜き、自分の足で立つ、自立した人間を育てることです。
この冬、お子さんの「沈黙」の奥にあるマグマのような知性に、一度耳を澄ませてみませんか?もしその声の拾い方に迷ったら、いつでも私を訪ねてください。テストの点数には表れない、お子さんの本当の賢さを、私が証明してみせます。

2026/01/21 Category | blog

