結果で判断すると出遅れる


 生徒たちに人間的成長をさせてあげることが、私の塾講師として、塾経営者としての生業だと捉えている。これに開塾以来いささかの揺れもない。勉強ができたに越したことはないが、それよりも生き方について考えられるかどうかのほうが重要だ。
 今は、解けない問題があってもいい。不得意な科目があってもいい。勉強が嫌いだって構わない。そこに自分なりの考えや理由があればそれでいいと思う。自分をもっている生徒は、きっかけさえあれば勉強に取り組むようになるから、その後は成績が上がる。どんどん上がる。それを、他の人がやってるからとか、言われたからとか、自分の考えなしに取り組むことがどれだけ表面的な成績になり、もろい学力になるか。これは、今週、小6受験生たちに伝えた言葉である。
 多感な小中学生にこそ、生き方について学び、自分自身と対峙させるべきだ。間近のテストの点数で小中学生の能力を評価していては、数値に翻弄され彼らの人間的成長は遅れることになる。私たち大人はこの視点をもって将来を担う子供たちと言葉を交わしていきたい。
 最後に私の大好きなサムライハードラー為末大の言葉を紹介します。
「結果が出てからいえ、と言う人は、金メダルを取る前のボルトの言葉は信じず、出た後のボルトの言葉を信じる。「結果」が出る前の人から学べるかどうか。そして誰が「まだ普通」なのかを見抜けるかどうか。結果が出た人から学んでは遅い」

2013/05/29 Category | blog 



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