勉強のことは「国語」が解決する

 日常生活を送るなかで、生徒がどんな思考をしているのか。これにより勉強方法、理解の仕方、成績の向上も異なってくる。大方の小中学生が「イメージ思考」が強く、「論理思考」が弱いようである。ここで言う「イメージ思考」とは浅く広く考えること。それに対して「論理思考」とは、狭く深く考えること。「イメージ思考」は必要な能力だが、これだけで勉強をしようとすると限界がある。例えば、国語の物語文はできるが、論説文はできない。また、算数や数学では、計算は得意だが、文章問題は不得意、といった傾向がみられる。つまり、勉強と呼べるすべてのものをこの力だけでは解決することはできないのだ。
 テストでハイスコアをとり続ける生徒達には、思考方法に特徴がある。それは、「イメージ思考」と「論理思考」の二本立てにしているところだ。問題により、この二つの思考方法を使い分けているようである。
 話を元に戻すと、「イメージ思考」だけで勉強を続けていると、せっかくの勉強時間がもったいないことになる。思考を深く掘り下げられないので、表層的な学習に終始してしまうからだ。「論理思考」も使い問題を解く生徒と比べたら、一時間あたりの学習理解量には大きな差が生じてしまう。
 学校の授業が進まないこの夏休みこそ、「論理思考」を鍛える絶好の機会である。特に受験生は、秋以降になるとたくさんの受験問題を解かなければならないのだから、今から論理思考を磨きあげておきたい。問題量を重ねる前に、思考方法を見つめ直したいところである。

 「論理思考」を鍛えるもっともな近道は、言葉のトレーニングをすることだ。つまり国語である。語いを増やし、使い方を学び、実践する。この繰り返しで論理思考を鍛えられていく。読書体験が豊富だからといって、論理力があるとは言い切れない。実践するところが鍵となるのである。
 論理力=国語力 この夏、小中学生の国語力を鍛錬したい。

2012/06/07 Category | blog 



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