中学入試当日の筆記具は、シャープペン?鉛筆?
試験当日の筆記具、シャープペン? 鉛筆?
1月8日。
浜松西高中等部と静大附属浜松中の入試が、そこまで来ています。
この時期になると、学習内容だけでなく「試験当日の持ち物」についてのご相談も増えてきます。その中で、意外と多いのがこの質問。
「文房具は、シャープペンと鉛筆、どちらがいいでしょうか?」
答えは、「どちらでもいい」
でも、その「どちらでもいい」の中に、実は大切なことが隠れています。
先日、ある生徒がこう言いました。
「新しいシャープペン、買ってもらったんです。これで受けたい」
その声には、前を向こうとする意志が宿っていました。新しい道具で、新しい自分に挑む。それは、とても良い選択です。
別の生徒は、こう言いました。
「いつもの鉛筆がいいです。これ、ずっと使ってきたから」
手に馴染んだ重さ。何度も書いてきた感触。その安心感こそが、力になる。それも、とても良い選択です。
どちらが正しいかではなく、「自分がいちばん落ち着ける」こと
それが、何より大切なんです。
親としては、つい「最善」を探したくなります。
「みんなはどうしてるんだろう」 「有利な方を選ばせてあげたい」
その気持ち、よくわかります。でも、試験当日に必要なのは「正解の文房具」ではなく、「この子が安心して力を出せる文房具」なんですよね。
もし、新しいシャープペンを使うことで 「ちゃんと書けるかな」 「手に合わなかったらどうしよう」 そんな小さな不安が心に引っかかりそうなら。
対策はできます。
過去問演習のとき、その新しいシャープペンで実際に書いてみる。時間を計って、本番と同じように使ってみる。ただそれだけで、「使い慣れていない不安」は、ずいぶん小さくなるものです。
そして、もうひとつ。
新しいシャープペンと、いつもの鉛筆。両方を持っていく、という選択もあります。
「もし合わなかったら、これを使えばいい」
そう思えるだけで、心はぐっと軽くなる。試験当日は、小さな不安が思っている以上に集中力を削ることがあるから。だからこそ、安心材料は多い方がいい。
文房具は「単なる道具」ではなく「頼れる相棒」
シャープペンか、鉛筆か。 どちらが有利、ということはありません。
大切なのは、 書くことに意識を取られないこと。 手になじんでいること。 気持ちが落ち着くこと。
この3つが、そろっているかどうか。
親にできることは、「これが正解だよ」と決めることではなく、「あなたが安心できるのはどっち?」と、問いかけることなのかもしれません。
そして、子どもが選んだものを、そっと信じてあげること。
試験当日まで、あと少し。
文房具ひとつとっても、こんなふうに悩んで、考えて、選ぶ。 その一つひとつが、実はもう「成長」なんですよね。
準備を整え、 悔いのない形で試験に向かえますように。
まなび研究所は、最後の一日まで、皆さんの挑戦を静かに見守っています。
2025/12/14 Category | blog

