塾長古橋 書き下ろし【電子書籍】自分でつかむ、中学受験- 子どもの自立を育む登山の旅

中学受験という山に立ち向かうお子さんと、その姿を見守る親御さんへ。

「凧は、追い風ではなく、向かい風でこそ上がるものだ」

私はこのチャーチル(元イギリス首相)の言葉が好きです。よく受験生にも伝えています。受験勉強の道のりで、壁にぶつかったとき、その困難こそが子どもたちを高く飛ばす風になるのです。

この電子書籍「自分でつかむ、中学受験 ~若き登山者を見守る11ヶ月の旅~」は、まさにその受験という山登りの道しるべとなるものです。浜松西高中等部や静大附属浜松中を目指す子どもたちが、自らの足で一歩一歩登っていく姿を描いています。

なぜ「登山」に例えたのか

中学受験は、ただの知識詰め込みレースではありません。子どもが自分の力で頂を目指す「登山」のようなものです。時に険しく、時に美しい景色を眺めながら進む道のり。そこには三つの役割があります。

  1. 「登山者」である小学6年生の受験生
  2. 「道先案内人」としての指導者
  3. 「麓で見守る人」としての親御さん

この役割分担こそが重要です。子どもたちが実際に山を登り、指導者が道筋を示し、親御さんは温かく見守る立場に徹する。これが、この書籍が提案する中学受験の新しい形です。

私が長年浜松で指導してきた経験から言えることは、「勉強は教えてもらってできるようになるものではない」ということ。ある受験生のお母さんは、子どもが自分で計画を立て始めたときの驚きを語ってくれました。それまで毎日勉強を促していたのに、ある日突然、自分から「今日はこれをやる」と言い出したのです。そのきっかけは、自分で立てた学習計画が結果につながったという小さな成功体験でした。

共働き時代の中学受験

かつては「母子で二人三脚」が当たり前だった中学受験も、時代とともに変わるべき時期が来ています。共働き世帯が増え、親子の時間が限られる現代。親が全てを管理する従来型の受験スタイルでは、親も子も疲弊してしまいます。

この書籍では、子ども自身が主体的に挑戦し、親が適切な距離から見守る方法を具体的に示しています。例えば、浜松西高中等部を目指すある生徒は、親から言われるのではなく、自らが志望校の過去問を分析し、弱点を見つけ、対策を立てていきました。その姿を見た親は「もっと早くから任せればよかった」と実感したといいます。

この書籍に込めた思い

「自分の判断が正しいと信じる力を強めるために、徹底的に準備をする」

これは私がいつも大切にしている考え方です。中学受験の過程で子どもたちは、単なる知識の吸収だけでなく、自分で考え、決断し、実行する力を身につけていきます。その経験こそが、将来どんな道に進んでも活きる真の力となるのです。

この電子書籍では、11ヶ月の受験の道のりを月ごとに区切り、その時期に子どもが直面する課題と、親として心がけるべきポイントを丁寧に解説しています。また、実際に受験を乗り越えた浜松の家庭の体験談も豊富に盛り込まれています。

読者の皆さんには、この本を通じて、お子さんの可能性を信じ、適切な距離から見守る勇気を持っていただければと思います。子どもが自らの力で山を登り切ったとき、その達成感と自信は、一生の財産となるでしょう。

子どもの「自立」と「成長」を育む中学受験の新しい形。ぜひこの電子書籍で、その道のりをご一緒に歩んでみませんか?

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2025/03/01 Category | blog 



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