「勉強が楽しい!」という瞬間が受験生を変える
先日、もっと点数を上げられるはず!と、大手塾から転塾してきたある生徒さんが初めて自主学習Lab.(中学生のコンサルティング)に参加しました。翌日の朝、お母さまから嬉しいメッセージが届きました。
「興奮気味で帰ってきました。雰囲気が…すごい。誰も話してない。本読んでる。そして何より時間があっという間にすぎた」
お子さんは「なんか俺大丈夫かも。やれるような気がする」と話していたそうです。さらに「転塾の前と後では、同じ現実でも自分が見える世界がまるで違う」という感想も伝えてくれました。
このメッセージを読んで、心から嬉しく思いました。なぜなら、これこそが私が大切にしている学びの原点だからです。
静かな教室で起きていること
自主学習Lab.の教室は確かに静かです。しかし、その静けさの中では、実は多くのことが起きています。
自主学習Lab.が始まるまでの待ち時間に生徒たちは本を読んでいます。誰も話していないように見えても、生徒たちの頭の中では活発な思考が巡っています。そして自主学習が始まると、問題に取り組む生徒たちは、自分の力で解決策を見つけ出す喜びを味わっています。
そして何より、「時間があっという間」と感じるのは、夢中になっている証拠です。心理学では「フロー状態」と呼ばれる最も生産的で充実した学びの状態です。
「やれる気がする」という自信の源
「なんか俺大丈夫かも。やれるような気がする」と話し、さらに「転塾の前と後では、同じ現実でも自分が見える世界がまるで違う」とも言ってくれました。
この言葉には大きな意味があります。勉強に対する自信は、決して先生から「君ならできる」と言われることだけでは育ちません。自分自身が「できた」という実感を持つことで初めて芽生えるものです。そして、学びの環境が変わることで、同じ現実を見る目も変わるのです。
私はよく「勉強の楽しさとはなんでしょう? それは自己表現です」と伝えています。問題が解けた時、新しい知識を得た時、それは自分の可能性が広がる瞬間です。この体験が「やれる気がする」という前向きな気持ちを生み出すのです。
中3という節目の時期に
中学3年生は多くの選択肢と向き合う時期です。進路について考え始め、将来の夢や目標も少しずつ具体的になってきます。そんな大切な時期に「勉強が楽しい」と感じられることは、何よりの財産です。
楽しいと感じることで、自ら学ぶ姿勢が育ちます。教室で過ごす時間も、家での学習も、すべてが意味あるものに変わります。そして、この感覚は高校生になっても、大学生になっても、社会人になっても続いていきます。
お母さんの喜びが教えてくれること
「三年生に上がる前にこんな風に勉強が楽しい!って言ってくれてとても嬉しいです」というお母さんの言葉から、日頃のサポートや見守りが感じられます。
子どもの成長を一番近くで見守っているのは親御さんです。その親御さんが喜びを感じる瞬間こそ、教育の本質が実現している証拠だと思います。
新学年が始まり、受験生としての一年がスタートします。「やれる気がする」という気持ちが芽生えた今、その芽を大切に育てていきたいと思います。
まなび研究所は、「勉強が楽しい!」という瞬間を大切にし、子どもたちが自ら学ぶ力を育みます。
2025/03/06 Category | blog
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