新しいクラスで見せる子どもの姿 – 成長の静かなきざし
子どもたちの姿を見ていると、学校での新年度のクラス替えは想像以上に大きな環境変化だと気づかされます。先日も、「息子が新しいクラスで浮いているようで心配」というお母さんの声を聞きました。
新しい環境に馴染めない子どもを見ると、親の心は揺れます。「声をかけるべき?」「このまま見守るべき?」その迷いは、子を思う心の現れです。
ある中学生のお母さんは、「子どもの表情が暗くて、一体何が起きているのかわからなくて…」と語りました。でも実は、この「暗い表情」の時期こそ、子どもの内面で重要な変化が起きている証なのです。
子どもは新しい環境の中で、自分の立ち位置を模索しています。前の学年では確立していた居場所がリセットされ、また一から人間関係を築こうとしている。この過程は決して無駄ではありません。
「昨日のことで、今日を消耗させてはならない」との格言にあるように、新しい環境での戸惑いは一時的なものです。子どもたちは驚くほど柔軟で、この混沌とした状況から、新たな友情や自分自身の発見という宝物を見つけ出します。
クラス替え後の子どもの様子を心配する気持ちは自然ですが、この時期の静かな表情や言葉少なさの中にも、子どもなりの思考や感情の整理が進んでいます。時には、この「間」が必要なのです。
親である私たちにできるのは、子どもが自分のリズムで新しい環境に溶け込んでいくのを信じること。そして、家庭という安全基地で、ありのままの姿を受け入れることではないでしょうか。
子どもの成長は、必ずしも直線的ではありません。新しいクラスでの一見後退したように見える姿も、実は大きな跳躍の前の踏み固めの時間かもしれません。焦らず、見守っていきたいですね。
2025/04/15 Category | blog
