中学受験から高校受験まで まなび研究所の ”新書3選の選び方”

読書習慣は子どもの思考力を育む最高の栄養源です。特に新書は、専門的な知識や考え方を体系的に学べる絶好の機会。でも「何を選べばいいの?」という疑問が起きるのも当然のことです。

継続は力なり、まさに読書も同じ。毎日コツコツと本を読む習慣こそが、やがて知識の深さや思考の柔軟さに大きな差を生みます。

この記事では、子ども向け新書の選び方と、特におすすめの3シリーズの特徴を紹介します。

新書選びの4つのポイント

1. 子どもの興味・関心からスタートする

まずは「どんなことが好き?」「どんな話に興味ある?」と子どもに聞いてみましょう。動物、宇宙、歴史、スポーツなど、関心のあるテーマから選ぶことで、読書への抵抗感が減ります。

2. 子ども向け新書シリーズを選ぶ

一般向け新書はハードルが高いもの。子ども向けにやさしく書かれた「講談社”世の中への扉”」「ちくまプリマー新書」「岩波ジュニア新書」などのシリーズから選びましょう。

3. ベストセラーや人気ランキングを参考に

迷ったら、書店の児童書ランキングやベストセラーも良い指標になります。多くの子どもに読まれている本は、読みやすさと内容の面白さが保証されていることが多いです。

4. 親が先に読んでおすすめする

「この話だけでも読んでみない?」と具体的なページを示しながら勧めると、子どもも手に取りやすくなります。親子で同じ本を読むこともおすすめです。

おすすめ新書3シリーズの特徴

1. 講談社「世の中への扉」

読者層: 小学校高学年~中学生(10代前半)
特徴:

  • 最も読みやすく、新書デビューにピッタリ
  • 社会問題、科学、スポーツ、著名人伝記など身近なテーマが中心
  • 文章が平易で、読書初心者に配慮された構成
  • カラーイラストや図解が豊富で視覚的に理解しやすい

この「世の中への扉」シリーズは、子どもの好奇心を刺激しながら、社会や世界への視野を広げるのに最適です。初めて新書に挑戦する子どもには、このシリーズから始めるとつまずきが少ないでしょう。

2. ちくまプリマー新書

読者層: 小学校高学年~中学生(10代全般)
特徴:

  • 入門的でありながら知的好奇心を満たす内容
  • 語り口がやさしく、10代前半でも理解しやすい
  • 生き方や社会の見方など、身近なテーマを深掘り
  • 著者と読者の対話形式で書かれた本も多い

「ちくまプリマー新書」は、子どもの「なぜ?」「どうして?」といった素朴な疑問に、専門家がわかりやすく答えてくれる魅力があります。読み進めるうちに、自然と考える力が育まれていくでしょう。

3. 岩波ジュニア新書

読者層: 中学生~高校生(実際は高校生以上も多い)
特徴:

  • より学問的・専門的なテーマが多く、やや難度が高い
  • 社会・歴史・科学など幅広い分野を本格的に扱う
  • 思考力を鍛える内容で、知的チャレンジを求める子どもに適している
  • 大人が読んでも学びの多い内容

「岩波ジュニア新書」は、3シリーズの中で最も硬派な内容。ある程度読書に慣れた子どもや、特定分野に強い興味を持つ子どもにおすすめです。この新書を読みこなせるようになれば、知的成長を実感できるでしょう。

音声ポッドキャストもお聴きください!

音声は AI によって生成されるため、正しく読まれていなかったり、音声の乱れが含まれる場合があります。

まとめ

新書を読むことは、単なる知識の獲得だけでなく、論理的思考力や批判的思考力を養う絶好の機会です。お子さんの興味に合わせて、まずは「世の中への扉」から始め、徐々に「ちくまプリマー新書」「岩波ジュニア新書」へとステップアップしていくのがおすすめです。

子どもの読書は、「混沌の中から秩序が生まれる」というニーチェの言葉通り、時には理解できないことがあっても、その「わからなさ」こそが思考を深める種になります。読書の習慣づけを通じて、自ら考え、問いを立てる力を育んでいきましょう。

新書との出会いが、お子さんの知的好奇心を刺激する素晴らしい機会になることを、まなび研究所は願っています。


2025/04/16 Category | blog 



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