国語の悩みは「要約」が解決する
ある中3受験生のお父さんから相談がありました。
「うちの子、国語だけがどうしても…。長文問題になると途端に迷子になってしまうんです」
確かに、国語って難しいですよね。特に長文を読むとき、作者が本当に言いたいことを見抜くのは、まるで霧の中から宝石を探すような作業です。
実は、この霧を晴らす魔法の鍵があるんです。それが「要約」なんですね。
「へえ、要約って…まとめるだけのことじゃないの?」と思われるかもしれません。でも、要約って実は頭をフル回転させる究極のトレーニングなんです。
考えてみてください。筆者の主張を的確に捉え、それを自分の言葉で簡潔にまとめる――この作業には、読解力、理解力、表現力のすべてが必要です。文部科学省も「情報を処理・操作する能力」として、国語力の中核に位置づけているほど。
でもね、ここに落とし穴があるんです。
一人で要約していると「これで本当に合ってるのかな?」という不安が消えないんですよね。まるで航海士なしで大海原に出るようなもの。
そこで、まなび研究所では「センターピンを引く」という羅針盤を用意しています。小5から大学受験生まで、私の国語レッスンでは、みんなセンターピン探しの達人になっていきます。
浜松西高中等部合格を目指すある小6受験生とのやり取りを思い出します。
「この文章のセンターピンはどこだろう?」
「えっと…ここかな?環境問題が大切って書いてあるから」
「うん、大切なのはわかるね。でも、筆者が本当に一番伝えたいことは?」
「あ!ここだ!『次世代のために今行動しなければ手遅れになる』ってところ!」
センターピンを見つけた瞬間、生徒さんの目が輝くんです。まるでボウリングで一番大事なピンを倒したときのように。
私の好きな言葉があります。「絶対外してはいけないセンターピンが何かを知らないと、成功はない」。
要約も同じ。正しいセンターピンを見つける練習を重ねれば、確実に力がついていきます。
冒頭の中3受験生は、定期テストで半分ほどしか取れなかった国語の点数を、6ヶ月で浜松北高レベルまで実力を引き上げています(入試本番では国語が一番点数を取れました)。彼が大切にしたことは「急がず、でも着実に」進んだこと。
お子さんの国語力、まだ間に合います。一緒に、そのセンターピンを見つけていきませんか?
2025/04/22 Category | blog
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