【4/22付】意見を育てるニュース教室:社会問題を自分の言葉で語れるようになった生徒たち
「意見を育てるニュース教室」で、生徒たちの取り組み方に明らかな変化が見えてきました。宿題記録シートの変化がそれを如実に物語っています。以前は学習時間や意味調べの欄に単なる○印だけだった記入が、今週はほとんどの生徒が具体的な数値へと変わりました。数分程度だった学習時間が、十数分から数時間へと大幅に増加したのです。
授業中の様子からも成長が感じられます。今週は言葉の意味や読み方に加え、記事内容に関する問題を出題したところ、即座に数名の生徒が挙手して答えるという積極的な姿勢が見られました。しっかりと記事を読み込んできた証拠です。
特に印象的だったのは、生徒たちの意見の質の変化です。「中学生2人落雷で一時重体」のニュースでは「事前に天気を確認していなかったのが原因」と分析した上で「クラブ活動を停止する基準を明確にすべき」と具体的な提案をしています。「赤ちゃんポスト二例目」では「生後4週間とあるがもっと期間を長くして救える赤ちゃんを増やすべき」、「孤立死 2万1856人」では自ら調べて「貧しくて老人ホームに入れず、孤立死になった」と背景まで掘り下げています。
フランスの哲学者アランの言葉に「嫌なことを我慢するのでなく進んで行う。これが心地よさの基礎である」とありますが、まさに生徒たちは「準備して授業に参加する方が楽しい」ことを実感し始めているようです。自宅での予習が単なる義務ではなく、授業での発表という形で実を結ぶことに喜びを見出している証拠でしょう。
毎週少しずつ授業の密度が増し、生徒に求めるレベルも高くなっていますが、生徒たちはそれを苦痛ではなく楽しみとして受け止めているように見えます。社会の問題を「自分事」として捉え、自分なりの解決策まで考えられるようになってきた姿は、まさに社会課題を解決しようとする「メタ認知」の考え方が身についてきた証でしょう。
今後も生徒たちがどのように準備し、授業でどう変化していくのか、その成長の軌跡を見守りながら指導を続けていきたいと思います。
2025/04/23 Category | blog