【浜松西高中等部・静大附属浜松中】もう、大丈夫だ 面接試験
受験面接講座の全日程が終了しました。
がらんとした教室には、まだ彼らの熱気が残っているような気がします。椅子を片付けながら、ふと窓の外に目をやると、冬の空がどこまでも高く澄み渡っていました。
初日、緊張で表情をこわばらせていたあの子たちが、最終日にはこれほどまでに堂々とした姿を見せてくれるとは。その劇的な変化を目の当たりにし、私は深い安堵とともに確信しました。
「もう、大丈夫だ」と。
彼らが手に入れたのは、単なる面接のテクニックではありません。
自分自身の言葉で、自分の未来を切り拓くという「覚悟」です。
「話す」こと以上に、「聴く」ことの意味
講座の中で、彼らは多くの「武器」を手に入れました。
論理的に相手に伝えるための「PREP法+E」。結論から話し、理由を述べ、具体例(Experience)を添える。この型を使いこなすことで、彼らの言葉には驚くほどの説得力が生まれました。
しかし、私が何より心を打たれたのは、彼らの「聴く姿勢」の変化です。
初めは自分のことで精一杯だったお子さんたちが、仲間の意見に耳を傾け、頷き、その言葉を全身で受け止めるようになりました。
物事を素直に「聞けること」は、知識以上のものを得るための重要なスキルです。
自分とは違う意見を持つ他者を受け入れ、そこから学び取ろうとする姿勢。これこそが、社会に出てからも彼らを支え続ける、本物のコミュニケーション能力の原点なのです。
孤独な戦いから、共闘する仲間へ
受験は、ともすれば孤独な戦いになりがちです。
けれど、この講座を通して彼らは気づいたはずです。隣にいるのは敵ではなく、同じ高い壁を乗り越えようとする「同志」なのだと。
ある受験生が言いました。「みんなのレベルが高くて刺激になった」「全員で合格して笑顔で会いたい」と。
切羽詰まるような場面で、互いに高め合い、励まし合う経験。
その中で生まれた絆は、彼らに「自分は一人ではない」という最強の安心感を与えました。人間は、安心感があって初めて、持てる力のすべてを発揮できる生き物です。
親御さんへ、静かなエールを
お父さん、お母さん。
お子さんの背中は、この数ヶ月でずいぶんと大きくなったと思いませんか?
「本当に本番で喋れるのだろうか」
「予想外の質問がきたらどうするのだろうか」
そんな不安が、胸をよぎる夜もあったことでしょう。
けれど、もう心配はいりません。
彼らは、準備という名の「信じる力」を、その身に宿しました。
想定外のことすらも、行動しながらカバーできるだけのしなやかさを身につけました。
私たち大人ができることは、もうアドバイスをすることではありません。
ただ、彼らの力を信じ、温かく見守ること。
「キミの人生を運転するのは、キミしかいない」。
そう伝えて、笑顔で送り出してあげることだけです。
教室を出ていく彼らの後ろ姿は、頼もしく、そして美しかった。
美しくないことはしない。その美学が、彼らの立ち居振る舞いにはすでに備わっています。
さあ、いってらっしゃい。
最高の本番が、君たちを待っています。
【追伸】
お子さんがこの冬、一回り大きく成長したと感じる瞬間はありましたか? その「気づき」こそが、親から子へ贈れる最高の自信になります。もしよろしければ、受験が終わったらこっそり教えてくださいね。
2026/01/04 Category | blog
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