【逆転の思考法】なぜ彼は、入試直前に「ガムシャラな勉強」を捨てたのか?
入試が目前に迫るこの時期、まなび研究所は独特の熱気に包まれます。
「あと1問でも多く解かなければ」「あと1時間長く起きなければ」
そんな焦燥感から、多くの受験生が「量」という名の、終わりのない戦いに挑んでいます。
しかし、まなび研究所のコンサルティングを受ける中学3年生のUさんは違いました。彼が今、手にしているのはシャーペンだけではありません。自分自身の脳を冷静に支配する「もう一人の自分」です。
焦りを「科学」に変えた瞬間
少し前までのUさんも、周りと同じように不安と戦っていました。しかし、ある時を境に彼の学習スタイルは劇的に変化しました。
彼が取り入れたのは、精神論ではなく「エビデンス(科学的根拠)」です。
「覚えたことをいつ復習すれば、最も効率的に脳に定着するか」を、忘却曲線を用いて自ら管理し始めたのです。
しかし、彼の本当の進化はその先にありました。
心の中に住む、意地悪な「デビル」
ある日の指導中、Uさんは独自の戦略を明かしてくれました。
自分の心の中に、「デビル」と名付けた、もう一人の自分を住まわせているというのです。
このデビルは、彼が問題を解いている最中、耳元でこう囁きます。
「おい、どうせお前、ここで計算ミスするんだろ?」
「問題文の『正しくないものを選べ』という指示、見落としてないか?」
一見、自分をいじめているようにも見えますが、実はこれこそが心理学でいう「メタ認知(自分の思考を客観視する力)」の究極の形です。
多くの受験生が「たぶん大丈夫」という主観的な希望で突き進むなか、彼は「自分は必ずミスをする」という客観的な前提に立ち、自分自身を厳しく監視しています。この冷静さこそが、本番の極限状態において、ケアレスミスをゼロにする最強の盾となるのです。
▼Uさんが今週手にした武器は、以下の2点です。
- 忘却曲線に基づいた復習管理: 「いつ忘れるか」を予測し、最適なタイミングで脳に刺激を与える。
- メタ認知の活用: 自分の思考を、もう一人の自分が上から見下ろすように監視する。
「勉強」ではなく「脳のハック」
今、Uさんが机に向かっている姿を見て、私は確信しています。
彼はもう、ただの「勉強」をしているのではありません。自分の脳の仕組みを「ハック(解析・制御)」しているのです。
- 感情ではなく、エビデンス(根拠)で動く。
- 自分を冷静にコントロールする。
感情に振り回されず、戦略を持って自分をコントロールするその姿には、高校生、いや大学生レベルの知性が宿っています。もし、ご家庭で机に向かうお子さんの背中を見かけたら、こう思ってあげてください。
「この子は今、自分自身と対話し、最高の戦略を練っているんだな」と。
「もっと量をこなしなさい」という言葉は、今の彼には必要ありません。
必要なのは、彼が磨き上げたその「質」を信じ、温かく見守ること。
努力を「量」から「科学」へ。
Uさんの思考のバランスは、3/4静岡県公立高校入試まで残り1ヶ月となった今、最高潮に達しようとしています。
2026/02/02 Category | blog

