「美意識」と「小さな習慣」がもたらす飛躍、そして先輩たちへのエール

新中3生になる皆さんへ。

いよいよ君たちの「受験学年」が近づいてきましたね。これから1年間、皆さんがどのような志を持って机に向かうのか、私自身も身の引き締まる思いでいます。

今日は、最近ある生徒のフィードバック報告書を作成しながら、私が深く思いを巡らせた「学習の飛躍」についてのお話と、皆さんへのお願いを書きたいと思います。


先日、ある生徒の学習記録を見ていて、その見事な工夫に感心させられました。

彼女は「国語文法から始めて理科へ繋ぐ」という自分なりの勉強の入り方を実践し、開始直後から集中度を最高の状態に引き上げることに成功していました。さらに、ただの作業になりがちな「音読」にはストップウォッチを用意し、「絶対に噛まずに、最速で読む」という『タイムアタック音読』を取り入れていました。これにより、重たい科目の後に一気に脳を覚醒させる「積極的休養」を自ら作り出していたのです。

こういった日々の「小さな習慣」の積み重ねが、やがて圧倒的な実行力となり、F1カーのような強力なエンジンを作り上げていきます。

しかし、その報告書の中で、私はあえてプロの指導者として厳しく指摘をした部分もありました。それは、彼女の中に学習における「美意識」が欠けそうになっているのを感じたからです。

どれだけ素晴らしいエンジンを手に入れて走りが圧倒的になっても、カーナビの目的地(目標)を無意識のうちに勝手に近くに変更してしまっては意味がありません。

テストが近づき不安になると、人は「本来目指していた高い目標」を、達成できそうな「安全な目標」へと無意識に下げて(値引きして)しまうことがあります。また、目標がぼやけると、毎日の学習計画も具体的な数字を伴わない単なる「コピペ作業」へと形骸化してしまいます。

私は、勉強には「美意識」が必要だと考えています。

「自分が一度掲げた高い目標に対して、決して妥協しない」

「不安に負けて、安易に目標を下方修正するような自分を許さない」

こうした自分に対する厳しさ、凛とした姿勢こそが、学習における「美意識」です。


さて、目標に向かって妥協せず進むことの大切さをお話ししましたが、今まさに、その「最も過酷で美しい戦い」の最終コーナーを走っている先輩たちがいます。

来週の3月4日(水)、いよいよ静岡県公立高校入試が行われます。

新中3生の皆さんに、一つお願いがあります。来週本番を迎える現在の中3の先輩たちへ、心の中で構いません、全力の応援メッセージを送ってあげてください。プレッシャーと戦いながら、最後まで自分から逃げずに机に向かっている先輩たちの健闘を、一緒に祈ってほしいのです。

なぜ私がそんなことをお願いするのか。それは、「他者に向ける純粋な応援の想いは、巡り巡って必ず自分自身を応援する力に変わる」からです。

人の頑張りを心から応援できる人は、いつか自分が困難な壁にぶつかった時、自分自身のことも強く信じ、励ますことができます。また、他者の努力をリスペクトできる人の周りには、自分が苦しい時に心から応援してくれる仲間が必ず集まります。誰かのために願える優しさは、君たち自身の「人間としての美意識」を高めることにも繋がるのです。

来年の今頃、いよいよ君たちが本番を迎える時。極限のプレッシャーの中で君たちを最後に支えてくれるのは、1年かけて培ってきた「小さな習慣」と、自分を安売りしない「美意識」、そして「誰かを心から応援できた美しく強い心」です。

まずは来週、先輩たちが全力を出し切れるよう、一緒にエールを送りましょう。

そして君たち自身は、自分の心の中にあるカーナビに「本当に辿り着きたい正しい目的地」をセットし直すところから、新しい1年をスタートさせていきましょう。妥協のない、美しい1年にしていくために、私も皆さんを丁寧にコーチングします。


2026/02/25 Category | blog 



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