学調、難しくなる【令和3年度 中3 第1回】


毎年9月に静岡県下の中3生に一斉に行われる学調。例年、入試問題と乖離した出題傾向に並ぶのは知識問題や基本問題。いつまで経っても変わらない時代錯誤な出題内容に違和感を持っていました。そもそも教育って社会で求められていることを学ぶことなのに・・・。



しかし、今年の学調(令和3年度中3第1回)は変わりました。驚きましたね。世相を表した出題傾向になりました。環境問題、人種問題、資料やグラフからその背景や成り立ちを問う問題と、入試のトレンドを取り入れた内容へとフルモデルチェンジしたからです。



その旗振り役を担った教科は「英語」でしょう。実用的な英会話に近づけた放送問題、人種問題を扱った長文読解問題、より口語的になった英語作文。5教科の中で英語が最も難しかったと感じた受験生が多いようです。実際にほとんどの市立中学校の平均点が18点前後のようです(50点満点)。



ついで「社会」。記述問題が多いことは織り込み済みでしたが、出題内容が今までとは趣を異にしていました。いわゆる文章を暗記していれば答えられた暗記系記述問題は影を潜め、台頭したのが、思考系の記述問題。資料やグラフを読み取り、その背景や成り立ちを答えなければなりません。ですから、「データの読み取り方」「根本理解」が求められました。社会科は英語の次に平均点が低かった様子。こちらも20点には届いていないようです。



例年と比べると、5教科合計の平均点が20点〜30点は下がっている模様。ほとんど受験生が今回の学調に対して「できた感」を感じられていないと思います。と言うことは、思考力が弱いことが露呈された学調になったとも言えます。その一方、普段から思考系の勉強をしている受験生は高得点を取れたようです。特に学校の授業が思考系で成り立っている静大附属中には追い風だったのではないでしょうか。思考系の勉強をする受験生に、有利に働く出題傾向になってきました。



学調が世相を表した出題傾向へと変わりました。こうなると、第2回学調と高校入試が楽しみです。今回の変化では「英語」「社会」のインパクトが大きかったですが、国語や数学、理科はほとんど変化が起きていません。改善の余地があるだけに今度どのような問題が出題されるのか楽しみです。



与えられた問題をこなす勉強ではイノベーションは生まれにくいです。データを読み取り、自ら試行錯誤していく思考を鍛えることがイノベーションを生み出します。今の中学生には求められている能力はこれからの時代を創り出していく力です。私は今回の大きな変化を歓迎します。





環境問題、人種問題、資料やグラフの読解を扱う講座




思考を鍛えることは、1日でできることではありません。日々の積み重ねで鍛えていく必要があります。今回の学調で思考力を鍛えることや、物事の根本理解やデータの読み取りの鍛錬が必要だと感じたなら、「新・国語」の授業が力になりますよ。










2021/09/14 Category | blog 



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