浜松西高中等部を目指す:大手塾では個別対応が不十分。息子の成長と合格に向けて筋道が見えない
「うちの子、本当に合格できるのでしょうか…」
浜松西高中等部を目指すお母様から、こんなお言葉をいただくことがあります。大手塾に通わせているけれど、なかなか成績が上がらない。クラスの中で埋もれてしまって、息子さんの良さが見えてこない。
そんな時、私はいつも思い出すエピソードがあります。
数年前、やはり大手塾から転塾してきたAくんの話です。彼は適性検査問題の偏差値が50前後で伸び悩んでいました。お母様は「うちの子には才能がないのかもしれません」と肩を落としていらっしゃいました。
ところが、Aくんと話してみると、彼は折り紙の名人だったんです。それも普通の折り紙ではなく、立体的な作品を次々と作ってしまう。龍、薔薇、複雑な多面体…。手先の器用さもさることながら、頭の中で立体を組み立てる力が抜群でした。
私はAくんに「君の折り紙で、立体図形の問題を考えてみよう」と提案しました。展開図を見て立体を想像する問題、角錐の体積、正多面体の性質…。彼が作った美しい星形の正多面体は、今でも私のオフィスに飾ってあります。彼の目が輝いたのを、今でも鮮明に覚えています。半年後、Aくんの適性検査問題の偏差値は65まで上がり、見事に浜松西高中等部に合格しました。
マリア・モンテッソーリは言いました。「子どもは、大人が何かを教えようとするときではなく、自分の内なる指導者に従って学んでいるときに、最もよく学ぶ」と。
大手塾では、どうしても画一的なカリキュラムになりがちです。
100人いれば100通りの学び方があるはずなのに、同じテキスト、同じペース、同じ方法で進んでいく──。
もちろん、その進め方がぴったり合うお子さんもいます。
でも、もし今、伸び悩みを感じているとしたら、一度立ち止まり、「本当にこのやり方が合っているのか?」と見直してみることも大切です。
お子さんの中には、まだ気づかれていない「原石」が眠っているかもしれません。
その原石に気づかぬまま、時間だけが過ぎていくのは、あまりにもったいない。
でも、信じてください。
その原石は、必ずあります。
読書が好きな子なら、国語の読解だけでなく、理科の実験結果を文章で表現する力に活かせます。絵を描くのが好きな子なら、図形問題で驚くような発想を見せてくれることがあります。おしゃべりが好きな子は、面接で自分の考えを堂々と表現できるでしょう。
息子さんは、どんなことに目を輝かせますか?
どんな話をしているときが一番生き生きしていますか?
その「好き」や「得意」を見つけて、そこから学習への扉を開いていく。これが、本当の意味での個別指導だと私は考えています。
浜松西高中等部の入試は確かに難しい。でも、息子さんらしい学び方を見つけることができれば、必ず道は開けます。そして何より、その過程で身につけた「自分らしい学び方」は、中学、高校、そして大学受験、さらには社会に出てからも、きっと息子さんの大きな財産になるはずです。
お母様が感じていらっしゃる不安、とてもよくわかります。でも、息子さんの中に眠っている原石を信じて、一緒にその光り方を見つけていきませんか?
合格はゴールではなく、息子さんが自分らしく輝いていくためのスタートラインなのですから。
2025/07/04 Category | blog
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