静岡大学附属浜松中受験:仕事で忙しくても、娘さんは必ず自分で学べるようになります
以前、静大附属浜松中を目指す5年生の娘さんを持つお父さんがいらっしゃいました。学校の成績は学年トップクラスと優秀で、娘さんの勉強もよく見てあげていたのですが、お仕事が多忙で十分に受験対策の時間が取れない。「このままでは娘に申し訳ない」と悩んでおられました。
そのお父さんのお気持ち、きっと今これを読んでくださっているあなたにも分かるのではないでしょうか。成績は悪くない、でも受験対策となると手探り状態。限られた時間で、どうやって効果的な学習を進めればいいのか…。
実は、そのお父さんの娘さんは見事に志望校に合格されました。その秘訣は「お父さんが手取り足取り教える」ことではありませんでした。
「自分で学べる子」に育てる、たった一つの習慣
中国の古典『老子』に「魚を与えれば一日食べられるが、釣り方を教えれば一生食べていける」という言葉があります。受験勉強もまさにこれと同じです。
私が見てきた合格する子どもたちに共通しているのは、「自分で問題を見つけて、自分で解決する力」を持っていることでした。
たとえば、以前指導した浜松西高中等部に合格したAさんのお母さんも、やはりお仕事をお持ちでした。でも彼女は娘さんに毎日たった15分だけ、ある習慣を続けてもらいました。それは「今日何を学んだか」を娘さん自身の言葉で説明してもらうことです。
最初は「算数をやった」程度の答えでした。でも毎日続けるうちに「今日は分数の通分で、分母が違うときは最小公倍数を使うんだけれど、なぜそうするのかが分かった」と、具体的に話せるようになったのです。
なぜ「説明する力」が受験に直結するのか
この習慣の素晴らしいところは、子どもが自分の理解度を客観視できるようになることです。「分かったつもり」と「本当に分かった」の違いを、子ども自身が判断できるようになります。
静大附属浜松中の入試では、単純な暗記ではなく「なぜそうなるのか」を問う問題が多く出題されます。日頃から自分の学びを言葉にする習慣がある子は、こうした問題に強いのです。
しかも、この15分の習慣は親御さんにとっても貴重な時間になります。お子さんの学習状況を把握できるだけでなく、「今日はこんなことを考えられるようになったんだ」という成長を実感できる瞬間でもあるからです。
挑戦する心を育むために
お父様が「挑戦を通じて娘に自信をつけさせたい」とおっしゃっているお気持ち、とてもよく分かります。
自信は「できるようになった」という小さな積み重ねから生まれます。でも、その「できるようになった」を一番よく知っているのは、実は子ども自身です。だからこそ、毎日の「今日何を学んだか」の時間が大切なのです。
子どもは自分の成長を言葉にすることで、「あ、私って実はこんなに分かるようになってるんだ」と気づきます。これが真の自信につながっていくのです。
▼今日からできる具体的な提案
「今日の学び発表会」を始めてみませんか?
- 毎日決まった時間(夕食後など)に15分だけ時間を作る
- 「今日は何を勉強した?」ではなく「今日は何を学んだ?」と聞く
- 子どもが説明したら「なるほど」「面白いね」と受け止める
- 分からないことがあったら一緒に調べるか、翌日確認してもらう
最初の一週間は慣れないかもしれません。でも続けていると、娘さんの表情が変わってくるはずです。「お母さんに話すために、今日はしっかり理解しよう」という意識が芽生え、自然と集中力も高まります。
お仕事でお忙しい中でも、この15分なら確保できるのではないでしょうか。そして、この小さな習慣が、娘さんの受験勉強を自立的なものへと変えていく第一歩になるはずです。
2025/07/05 Category | blog
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