過去問、解きっぱなしになってない?点数よりもっと大事な「振り返り」の話。
先週から過去問演習を始めた浜松西高中等部・静岡大学附属浜松中の受験生の皆さん、お疲れ様です。
実際に時間を計って解いてみて、色々な発見があったのではないでしょうか。
「思っていたより時間がなくて、最後まで解ききれなかった」
「時間配分を間違えて、取れるはずの問題を落としてしまった」
「意外と基礎知識は身についているな、と少し自信がついた」
「でも、説明する問題になると、大事なキーワードが抜けてしまう…」
きっと、多くの人がこのような手応えや課題を感じたと思います。
でも、知っておいてほしいのです。その「あ、そうか」という一つひとつの気づきこそが、過去問演習で得られる一番の収穫だということを。
だからこそ、解いて自己採点をして、「疲れたー」で終わらせないでほしいのです。過去問を「解きっぱなし」にしないこと。ここに、これからの伸びを左右する、本当に大切な意味があります。
「解くだけでも大変なのに、振り返りまでやるのはちょっと面倒…」
そう思う気持ちも、あるかもしれません。でも、このひと手間をかけるか、かけないかで、これからの学習効率に大きな差が生まれてきます。
今回は、多くの人がつまずきやすい「記述問題で点数が取れない」という点について、少し掘り下げてみたいと思います。
先日もある生徒さんから、「『説明する問題』や『求め方の問題』で苦戦しました」という声が届きました。答案を見せてもらうと、一生懸命書いているのは伝わるのですが、得点に結びつく「核」となる部分が抜けてしまっている印象でした。
そこで、こんなアドバイスをさせてもらいました。
「記述問題は、『入れるべきことリスト』を軽くメモしてから書き始めてみませんか?」
これは、「大事なキーワードが抜けてしまった」というミスを防ぐのに、とても効果的な方法です。やり方はとてもシンプル。
解答用紙の空いているスペースに、箇条書きでかまいません。「この言葉は絶対に入れる」「この数字を使う」「結論はこう書く」といった、得点に欠かせない要素を2〜3個メモしてから、文章を組み立てていくのです。
これをやるだけで、頭の中がスッキリ整理されて、何を書くべきかが明確になります。いきなり文章を書き始めるのが苦手な人でも、短いパーツを組み合わせる感覚で、落ち着いて解答を作れるようになりますよ。
「振り返り」とは、できなかった自分を責める時間ではありません。次の過去問で同じミスをしないように、未来の自分がもっと楽に、もっと高い点数を取れるようにするための「作戦会議」です。
今回の振り返りで、自分の課題が見えてきたはずです。
その課題を克服するために、この一週間、具体的に何をすればいいか。振り返りを終えた今の皆さんなら、きっともう分かっていますよね。
次の過去問で、少しでも成長した自分に会えるのが、楽しみですね。

2025/09/12 Category | blog
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