【11/25付】意見を育てるニュース教室:世界へ羽ばたく翼は、「地元のうなぎ」から作られる

意見を育てるニュース教室を担当している小川先生から、教室の熱気が伝わってくるような報告が届きました。

テーマは「静岡県の魅力」。

最初は北関東の話題から始まったそうですが、ふと足元にある自分たちの故郷に目を向けたとき、教室の空気は一変したようです。

「ピアノの国内生産は100%静岡だよ」

「世界に誇るヤマハ、スズキ、ホンダがある」

「うなぎに、さわやかのハンバーグ。治一郎のバームクーヘンも外せない」

「プラモデルも有名だよね」

「やっぱり世界遺産の富士山はすごいよ」

最初は静かだったお子さんたちが、友だちの声に触発され、次々と「地元の宝」を見つけ出していく姿。それはまるで、自分の中に眠っていた誇りを一つひとつ掘り起こしているかのようです。

親御さんは、こういった授業の様子を聞いて、どう感じられるでしょうか。「そんなことより、もっと英単語を覚えてほしい」「計算が速くなるほうが受験に有利なのでは」と、少し不安に思うこともあるかもしれません。

けれど、少しだけ視点を高く、そして遠くへ広げてみてください。

私たちは、すべてのお子さんに「グローバルな人材」として羽ばたいてほしいと願っています。

将来、彼らが海を渡り、異文化の中で生きるとき、最初に向き合うことになる問い。それは「あなたは何者ですか?」「あなたの生まれ育った場所はどんなところですか?」という、とてもシンプルなものです。

そのとき、借り物の言葉ではなく、自分の肌で感じた「うなぎの美味しさ」や「ものづくりの誇り」を熱っぽく語れるかどうか。それが、世界の人々と信頼関係を築くための、コミュニケーションの本質になるのです。

足元の土壌を深く知る根っこがなければ、枝葉を空高く広げることはできません。

一見、勉強とは関係なさそうな「雑談」や「ノイズ」に見えるものの中にこそ、一生ものの財産となる学びの種が隠れているのです。

今日、食卓でお子さんに聞いてみてあげてください。

「ねえ、外国のお友達が来たら、浜松のどこに連れて行ってあげたい?」と。

お子さんの口から飛び出すアイデアは、親御さんが思っている以上にユニークで、そして頼もしいものかもしれません。

正解のない問いについて、親子で語り合うひととき。

それこそが、お子さんの「自立」を促し、世界へ通じる扉を開く鍵になるのではないかと、私は感じています。


2025/11/26 Category | blog 



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