その「読みかけの本」、あなたの忘れていた“情熱のしるし”かもしれません
本棚の片隅で、あるいは机の上に、そっと横たわっている本はありませんか。
「いつか読もう」
そう思ったはずなのに、気づけば月日が流れて、少しだけ埃をかぶってしまった一冊。忙しい毎日ですものね。お子さんのこと、ご家庭のこと、お仕事のこと。自分のことは、いつも後回しになってしまう。そのお気持ち、痛いほどよくわかります。
でも、少しだけ思い出してみてほしいのです。その本を手に取った、あの日のことを。
新しい世界への扉を開きたくて買った小説かもしれません。子育ての迷いを照らす光を探して求めた育児書かもしれません。あるいは、もっと自分を成長させたくて、清水の舞台から飛び降りるような気持ちで買った専門書だったかもしれませんね。
その「読みかけの一冊」は、ただの「読んでいない本」なのでしょうか。
私は、そうは思いません。それは、あなたの心の奥底に眠っている「知りたい」「学びたい」「感じたい」という、純粋で温かい情熱の“しるし”なのではないでしょうか。日々の喧騒の中で、少しだけ忘れてしまっていた、あなた自身の心の声の化石のようなもの。
時間がないから読めない。本当に、それだけが理由でしょうか。もしかしたら、私たちは忙しさを理由にして、自分自身の内なる声に耳を澄ませる時間を、意識的に避けているのかもしれません。一冊の本と向き合う静かな時間は、自分自身と向き合う時間でもありますから。それは時に、少しだけ勇気がいることなのかもしれませんね。
もし、あなたが「そうかもしれない」と少しでも感じてくださったなら。
私たちと一緒に、年に一度の「お祭り」に参加してみませんか。
まなび研究所では、毎年10月に「まなび読書祭り」というイベントを開いています。その中心企画が、「一冊読み切りチャレンジ!」。ルールはとても簡単です。あなたがずっと気になっていた、あの「読みかけの一冊」を、みんなで一緒に読み切りましょう、というものです。
「え、でも、一人で読めないものが、どうして…?」
そう思いますよね。だから、これは「お祭り」なんです。
このチャレンジの会場は、YouTubeのコメント欄。 まず、あなたが挑戦する「運命の一冊」を、そこで宣言してもらいます。 「この本を読みます!」と書き込むこと。それは、誰のためでもない、自分自身との大切な約束になります。
すると、全国から、いえ世界中から集まった参加者の皆さんから、あなたの宣言に「いいね!」が届きます。 それは、まるでお神輿を担ぐ時の「わっしょい!わっしょい!」という掛け声のようなもの。 温かいエールが、あなたの背中をそっと押してくれます。一人ではくじけてしまいそうな時も、「ああ、あそこには仲間がいる」と感じられる。その一体感が、不思議な力をくれるのです。
お子さんから、おじいちゃん、おばあちゃんまで、誰でも参加できるお祭りです。 コメント欄を眺めているだけでも、「まあ、こんな面白そうな本があったのね!」なんて、新しい本との素敵な出会いが待っています。
一冊の本を読み終えた時の、あの静かな達成感。それは、「自分との約束を守れた」という、ささやかだけれど、確かな自信となって、あなたの心を潤してくれるはずです。
そして、想像してみてください。お母さんが、お父さんが、楽しそうに本を読んでいる姿を、お子さんが隣で見ていたら。新しい知識に目を輝かせているあなたの横顔は、「勉強しなさい」という100の言葉よりも雄弁に、学ぶことの本当の楽しさを伝えてくれるのではないでしょうか。
何を隠そう、私自身も、ずっと本棚で私を睨みつけている一冊があります。ガルシア=マルケスの『百年の孤独』。 今年こそ、皆さんの力を借りて、この手ごわい相手に挑んでみようかと、今からわくわくしています。
なにも、難しい本を読む必要なんてないのです。絵本だって、雑誌だっていい。大切なのは、あの時あなたが感じた「読みたい」という心の声に、もう一度息を吹き込んであげること。
あなたの本棚に眠る、“あの本”は、何ですか?
コメント欄という会場で、あなたの参加宣言を、心からお待ちしています。
2025/09/30 Category | blog
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