【受験面接講座】教室の温度が、ふわりと上がった瞬間。~面接講座初日の記録~

教室の温度が、ふわりと上がった瞬間。

昨日は、冬期講習の一環である「受験面接講座」の初日でした。

毎年この時期になると、浜松西高中等部静大附属浜松中を目指す受験生たちが、少し緊張した面持ちで教室に集まってきます。中学入試という、人生で初めての大きな挑戦を前にした彼らの背中は、まだ小さいけれど、どこか決意を秘めているように見えました。

講座を始めた瞬間から、何かが違いました。

まずは個人面接の練習です。

一人ひとりが皆の前に立ち、出身小学校と志望動機を語ります。正直に言えば、初日は「言葉に詰まる」「目が泳ぐ」のが当たり前だと思っていました。まだ小学生ですから、それは恥ずかしいことでもなんでもありません。

けれど、昨日の受験生たちは違ったんです。

「なぜ、その学校でなければならないのか」「入学して、自分は何を成し遂げたいのか」

その志望動機があまりにも具体的で、体温が乗った言葉としてこちらに響いてきました。きっと、はっきりとしたゴールを描き、ご家庭で何度も何度も言葉を練り、鏡の前で練習を重ねてきたのでしょう。面接官が見ている「熱意」と「態度」が、すでに備わっていました。初日にして、過去最高の完成度と度胸。これほどのレベルの高さは、ちょっと記憶にありません。

続いて行われた集団面接。

ここでは「お作法」の講義を経て、6〜7人のグループに分かれての実戦形式です。今回取り上げたテーマは、大人でも答えに窮するような問いばかりでした。

たとえば、こんなテーマ。

『あなたのクラスに、人型ロボットの転校生「ロボちゃん」がやってきました。能力は完璧だけど、雑談は無駄だと言うロボちゃんを、あなたは親友と呼べますか?』

あるいは、

『音楽の街・浜松で、耳が聞こえにくい人も含め「誰もが心地よい」と感じる新しい仕掛けを作るとしたら?』

正直、答えなんてどこにもありません。正解を探そうとすると動けなくなる。でも、彼らは違いました。

「ロボちゃんに『心の痛み』を教えられたら、親友になれるかもしれない」

「人影で音楽を感じる壁があれば、一緒に楽しめるんじゃないか」

相手の意見を素直に聞き、その上で自分のアイデアを重ねていく。ただの議論ではなく、そこには「誰の役に立つのか?」を考え、より良い解を導き出そうとする奉仕の精神のようなものが芽生えていました。

「キミの人生を運転するのは、キミしかいない」

私が教えるまでもなく、受験生たちは自らの手でハンドルを握り始めています。親御さんが思うよりもずっと、子どもは逞しく、そして遠くを見ているのかもしれません。

昨日のこの姿を見れば、不安よりも「信じる力」が湧いてきませんか?

失敗とは、最悪の事態を経験する練習です。だからこそ、この講座ではどんどん失敗してほしい。

次回の2回目の授業で、彼らがどれだけの気づきを得て、さらにどう変化していくのか。今から楽しみでなりません。

面接練習を終えて帰宅した受験生の顔を見て、ぜひ問いかけてみてください。「昨日、どんな問いと出会った?」と。その答えの中に、もしかしたら一生の財産になるような「成長の種」が隠れているかもしれません。

私たち大人ができることは、その熱を信じて、温かく見守ることだけなのかもしれませんね。


2025/12/25 Category | blog 



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